毎日食べるなら、和食か、お好み焼きか(これも和食部門?)、中華か、イタリアンか、レバニーズ(レバノン料理、野菜やおまめたっぷりで、味も日本人向き)、が胃にやさしくて飽きないんだけど、「フランス料理」だけは何かが違う。
その言葉を聞くだけで、心躍る何か特別な波動を持ってるとしか思えない反応をしてしまうのは、私だけではないと思うのですが。
だから、もちろんカリスマシェフの有名レストランも昔は数々訪れましたが、ただ最近、気持ちに反してどうも消化器系ののりが悪くなってきています。 |
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以前はアミューズブーシェの後、スターターを2種、お魚行って、お肉行って、チーズ行って、デザートに行かないでまだまだ飲んで、と「食べる」ことが最大の喜びだったのに。
故に最近はフランス料理に行くとなると、朝から食事調整をしたりしないと楽しく食べられないので、けっこう気合が必要なジャンルになってきて、ついつい、懐石のようにちょっとずつ、でも欲張りだから品数沢山、に足が向いてしまうのです。
ところがそんな心配をしなくても、ちょこっとずつ、色んなものが楽しめる「デギュスタシオン」(まさに試食)というカテゴリーがある、ジョエルロブション氏のレストラン。
大きなお皿にちょこんと、しかしながら美しくお料理が乗ってるさまには、ほっとします。
「残さずに食べられそう」と。
どれぐらい好きかと言いますと、パリに遊びに行ったときは必ず「ラターブル」(テーブルでいただくお店)か、「ラトリエ」(カウンター形式なので、1人でも行っちゃう)でご飯を食べながら、常連さんらしきパリジャン、パリジェンヌを「じいーっ」と観察するのが、私のパリのお楽しみでした。 |
それがモナコのメトロポールホテルに出来たときは、もうしばらくは通いましたねえ。
一度キッチンを見せてもらいたかったけど、言い出す勇気がなかったところ、先日お料理教室を開催されるとお誘いをいただきました。
日本からのツアーの、モナコ滞在時のメインイベントだったのですが(なんてゴージャスなツアー)、その方々に混ぜていただいて、「La
sardine」(ラ・サーディン、訳すと「いわし」。訳すなって?)、「Le foie gras」(ル・フォアグラ)、「Le
clafouti」(ル・クラフティ、デザートでした)の3点を習ってまいりました。
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グランドシェフのクリスチャン・キューサック氏はさすがモナコ店を任されるだけあって、一つずつの食材を宝石のように扱う様は見事、そしてこのコートダジュールの食材を知り尽くし、慈しんでいらっしゃる方でした。
そして、レストランで出されてる実際のメニューを公開してしまうロブション氏の太っ腹、というか、自信のほどには感服いたしました。
加えて、そのロブション氏にほれ込んでマネージメントをされてる「EMISSION Z」の代表安田氏の口から語られるロブション氏の仕事に熱く、家族に暖かい、いくつになられても挑戦がお好きなお人柄に、ますますファンになってしまいました。
またそんな風にロブション氏を語ってる安田氏ご本人も、とても熱い方にお見受けいたしました。
そして、その橋渡しをしてこういったツアーを企画されるリージェンシー・グループチェアマンの沼能氏。(ここのツアーだったら、住んでる私も是非参加させていただきたいような素敵体験がいっぱい)
結局は、そういうブレーン、チームのクオリティの高さが今日のロブション氏の成功を大きく支えてる鍵なのでしょうね。
私も夫の仕事に対する熱き思いを、照れずにもっと語れるようにならなきゃ、とそれを見ながら反省でした。
ついつい、家族だし、手前みそを恥ずかしいことと思っていましたが、その人が本当に惚れ込んだ人のことを語る分には、ちっとも嫌味なんかじゃなく、語り手の人間性までもが映し出されるのだと、お料理教室に行って、違うことを学んで参りました。
で、習ったお料理を家で作ったかって?
いえいえ、一皿一皿にあれだけの神経と手間を注ぐのなら、敬意を持って感謝してお店で美味しくいただきたいと、改めて次回の予約をして帰ってまいりました。
すいませんでした、折角誘っていただいたのにこんな生徒で。 |
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